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2014年12月 8日 (月)

ルルヴェの丘

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    ルルヴェの像は どことなく寂しげに
   そして 笑ってる
   怪物のガーゴイルたちと
   トランバスの丘の上
   バレット
   そう バレエ
   ルルヴェ
   トウシューズ
   ルルヴェのトウシューズ
   隠したでしょ ねえ
   踊れなくて
   寂しそうよ
   つまんなさそ

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     平凡に月と星が夜を告げる時
     月はすこし 遅れてやって来た
     射手座から その時刻を知らせる 銀色に光りきった矢が放たれ
     夕方のなごり雲をも突っ切って 青く長い光が群青の空に閃光を放つ
     光の尾は ネオンカラーとなってちりぢりに舞い散っていく
     真夜中のその時刻
     トランバスの丘の上では
     打ち捨てられた彫像たちが
     再び美しく蘇る時を夢みて 集う
     トランバスの丘の上は バイオレントに瞬きはじめ
     星は少し 気がひける MORE MORE
     あるものは 祖国を追われた者によって運び込まれ
     あるいは 美しいがゆえ 傷つけられ
     あるいは 嵐 竜巻 雷によって引き裂かれ
     歴史に翻弄され
     いたずらに壊され かけらとなって 砂に埋もれたものでさえ
     この時刻を待っていたんだ としたら・・・
      記憶の写真を再生するように
      記憶の自分をまさぐり 美化する
      当然でしょ ヒーローだったんだもの
      脚光を浴びた栄光の日々
      凡人達の 貪欲な羨望の目を見てしまったんだもの
      かつては ロボットと呼ばれた者たち
      彼らのルビー色の目は宇宙のだれかの墓石かも知れない
      たとえば 漠然としたつまらない使命を架せられて
      宇宙に残されたメカロボットたちからの贈り物だって
      でも もしかしたら 
      人間たちの傲慢さの象徴的カケラ・・
      宇宙の孤独の中でさえ 
      ハイテクノロジーの知恵を集結させた
      豊かな感受性を持つメカロボたちは 特異な創造の主になっていった
      ・・・霧が降りはじめたのに
      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
      唐突 ガーゴイルたちの吹く乾ききった色のない口笛が
      怪しいオレンジ色の風を呼んだ
      愛しては くれないの? と聞く声がする 空耳でしょ
      スパイラルなスパイラルな昔話は ・・永々と つづく
      もはや幻想なのか
      トランバスの丘の上の輪郭のぼやけた彫像たちだけの 
      予告のない極上の夜の宴
      フランベルトは弦の切れたコントラバスで ジャーマニックな曲を弾く
      チェリニーニは形のないビオラで 
      朝を迎える即興的変奏曲 まったくのフーガ・・・
      待ち続けるだけの不実なる匂いを嗅いだのか 
      月は醒めた顔して すでに遠い
      狐のナターリアだけは満足げに キョーンとひと鳴きして 
      扉のない家に帰っていった
      いつもどおりの脚本 そう 奇跡はおきなかった
     そして ほどなく終演
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

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